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ミツバチの一年

ミツバチの一年

秋冬

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養蜂家としての一年は、夏の終わりの採蜜後、その夏の女王バチの産卵が全て終わり、ミツバチたちが冬ごもりの支度を始める頃に始まる、とされています。この時点での養蜂家の仕事は、冬の餌準備(糖蜜)と冬に向けての巣のケアです。ミツバチたちは与えられた糖蜜を食料としてハチミツなき後の巣脾に支度処理し、貯蔵します。糖蜜はミツバチたちが巣房に蜜ろうで蓋をして貯蔵するのに十分な時間を持てるよう、適切なタイミングで設置します。

餌の準備が終わると、日中温度が5度以下にまで下がり、ミツバチたちが巣の外に飛び立たなくなるまでそっとしておきます。この段階で、ネズミや小動物の巣への侵入を防ぐため巣門は塞ぎ、風除けのないような開けたスペースにある巣には風や雪よけ対策を施します。この後春まで、養蜂家が巣に触れることはほとんどありませんが、冷たい風や野生動物が巣に危害を与えないよう定期的にチェックする必要があります。冬の間養蜂家は、巣の施設や道具類をクリーニング、メンテナンスし、次の春夏シーズンに向けて必要なものを買い揃え、養蜂計画を立てます。

 

知ってた?
一つの巣内で越冬するのは、女王バチと夏季の最後に生まれた働きバチ、およそ2万匹です。ミツバチたちは越冬のため、まずは巣の下部に蜂球と呼ばれる塊となって集まり、餌を追って新しい巣房を開きながら少しずつ巣上部へ移動していきます。蜂球の内部は約20度で、ミツバチたちが動き、食べることのできる気温となっています。蜂球の外側にいるミツバチたちはお互いにしっかりとしがみつき、羽を細かく動かして熱を出しながら蜂球を温めます。


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春、気温が8度から10度に上がると、巣門が開き、ミツバチたちは長い越冬後初めての、いわゆる排便飛行に出かけます。通常、冬の間ミツバチたちは巣の中では排便しませんが、越冬中たくさん食べるため、春が来ると同時に、彼らは用を足す必要にかられているのです。

通常2月には、幼虫の成長が既に緩やかに始まり、春本番にかけスピードを増していきます。4月、ひとたび暖かくなり、ミツバチたちが花粉補充出来るようになると同時に、幼虫の成長は本格的になります。春の始まりと同時に、冬越しのミツバチたちの寿命は終わりに近づき、息絶えるミツバチの数が誕生するミツバチの数を上回るようになります。そのため、5月には巣内のミツバチ人口は大幅に減少します。5月の初め、養蜂家がシーズン最初の内検をする際には、巣の底をクリーニング、巣内が幼虫成長の適温になっているかチェックし、蜜巣脾を追加したり、必要があれば巣箱の構成も変更します。また、この段階でダニ(バロアダニ)の数もチェックする必要があります。巣箱の下に設置されているダニプレートに確認されるダニの数によって、害虫駆除の必要性の有無を判断します。

一週間に一度は巣の状態をチェックし、栄養が十分かどうか確かめます。食料不足で巣の発達に支障をきたすことがないよう、寒く雨の多い天候時には栄養分を常に追加します。分峰期は5月終わりに始まり、7月中旬まで続きます。ミツバチたちにとって分峰(巣分かれ)とは、女王バチの老化に伴い巣を再生し種を増やすための自然な方法です。老いた女王とミツバチたちは古巣を出て新しい巣へ旅立ち、若いミツバチたちは古巣に残って新しい女王を育てます。養蜂家にとって、分峰はハチミツの作り手となるミツバチが減ることです。それゆえ、養蜂家としてはミツバチたちができるだけ長く、心地よく巣に住み着く状態となるように、巣の管理を心がけます。

知ってた?
バロアダニはもともと、このダニへの耐性を持った種のミツバチだけに寄生したダニで、それによる害もほとんど無いというものでした。しかし、人間がミツバチの種を混ぜるに従い、バロアダニへの耐性のない種のミツバチにまでダニが広がるようになり、冬期のミツバチの大量死の主な原因となるに至りました。バロアは幼虫の巣房に卵を産み、幼虫を死に至らしめるか、少なくとも害を及ぼします。また、ダニは成虫のミツバチにも噛みつき、その傷口から入る病原体がダニ自体よりさらに大きなダメージを引き起こします。数年ダニの被害にさらされた巣は強度が落ちるため越冬は不可能となり、弱ったミツバチたちは巣を維持することができなくなります。

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6月になってミツバチの数が顕著に増える頃、継箱を追加してハチミツの熟成と貯蔵に備えます。もっとも簡単な巣の拡張方法は、継箱を巣箱の上に積んでいくものです。この追加箱には、既に出来上がっている巣脾と、蜜ろう製の新しい巣礎の両方を設置しておく必要があります。

夏の真っ只中には、幼虫の誕生は最盛期となり、その後次第に減少します。それらの幼虫が成虫となる3週間の間には、巣内の人口はピークに達します。ミツバチの数は、幼虫誕生最盛期が始まる約8−10週間後には最多となり、巣内が理想的な状態となるこの時期が採蜜のメインシーズンでもあります。春の養蜂ケアで、幼虫が生まれる時期や、巣内の人口のピークがいつ頃になるかをある程度コントロールすることが可能です。フィンランドでの採蜜期は約3−4週間ほど続きますが、シーズンの終わりに向け、蜜ろうで蓋がされ採蜜準備の整ったハチミツが十分にあるかどうかをチェックするすることもできます。8月中旬までにはすべてのハチミツが収穫され、巣は秋の準備を始めます。ひとたび寒気が来ると、働きバチたちは雄バチたちを巣から追い出し、次の越冬に備えます。こうして、ミツバチたちの一年は終わります。

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